2025年9月30日から放送が始まるNHKドラマ「シバのおきて~われら犬バカ編集部~」。犬好きにとって待望の作品ですが、その原作は、片野ゆかさん著『平成犬バカ編集部』(集英社文庫)。本作は、人生がけっぷちの男が立ち上げた、日本犬専門雑誌『Shi-Ba』の歩みと、犬の現代史の全貌に迫る動物ノンフィクション。この記事ではドラマと原作の魅力を紹介し、なぜ今読むべき一冊なのかを解説します。
ドラマ「シバのおきて」とは?NHK新ドラマの見どころ
放送開始日と基本情報
NHKドラマ「シバのおきて~われら犬バカ編集部~」は、2025年9月30日(火)から放送開始予定。柴犬雑誌の編集部を舞台に、絡まりもつれた人の心を優しく解きほぐしていく物語。そのキーパーソン(キーアニマル?)は柴犬。大東駿介さんはアラフォー編集長、飯豊まりえさんはそんな彼と何かと対立してしまう編集者を演じます。
<NHK総合> 毎週火曜 夜10:00~10:45 [全9回]
犬好きに響くストーリーの魅力
エゴに走り職場内での信頼を失った編集者が、唯一そばに残った柴犬をきっかけに専門誌を立ち上げる。集まったはみ出し者揃いの編集者たちは衝突を繰り返すが、犬の存在が人の心を解きほぐし、平成の荒んだ人間関係を癒やしていく──ヒューマン&ケイナイン(犬)ストーリーです。
原作は片野ゆか著『平成犬バカ編集部』
『平成犬バカ編集部』とはどんな本?
『平成犬バカ編集部』は、激動の “犬現代史” を追うーーー。『ゼロ!熊本市動物愛護センター10年の闘い』『動物翻訳家』の著者・片野ゆかさんが平成最後の戌年に贈る、動物ノンフィクションの集大成です。

昔は屋外で飼われていた犬たちが、人間社会の中でむくむくと存在感を示し始めた平成時代。家の中で暮らすのが当たり前になり、人間との距離がぐっと縮まった。その反面浮上してきた、愛犬の問題行動、飼育放棄する飼い主、無責任にブームをあおるペットビジネスなどの社会問題を、雑誌『Shi-Ba』の立ち上げの中で楽しく考えさせてくれる一冊です。
著者・片野ゆかさんのプロフィールと代表作
動物ノンフィクション作家としての歩み
片野ゆかさんは、犬をテーマにしたノンフィクションで知られる作家。温かく誠実な筆致で、動物と人間の関わりを描いてきました。
- 1966年 東京都生まれ
- 1990年 東洋大学社会学部を卒業
- 求人広告の営業職を経て作家業に入る。
- 2005年 『昭和犬奇人 平岩米吉伝』(単行本タイトルは『愛犬王 平岩米吉伝』)で第12回小学館ノンフィクション大賞を受賞。
- 『北里大学獣医学部 犬部!』は、「週刊少年サンデー」および「エレガンスイブ」で漫画化された。
『ゼロ!熊本市動物愛護センター10年の闘い』など注目作
代表作『ゼロ!熊本市動物愛護センター10年の闘い』では、殺処分ゼロを実現した現場を取材。動物福祉に対する深い洞察は『平成犬バカ編集部』にも通じています。
- ゼロ!熊本市動物愛護センター10年の闘い(集英社文庫)
- 動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー(集英社文庫)
- 愛犬王 平岩米吉伝(ヤマケイ文庫)
- 北里大学獣医学部 犬部!(ポプラ文庫)
- 北里大学獣医学部 犬部!(ポプラ社ノンフィクション)
ドラマと原作、どちらから楽しむべき?
ドラマ前に原作を読むメリット
ドラマ放送前に原作を読むことで、ストーリーの背景を理解しながら視聴でき、感動が倍増します。
ドラマ後に原作を読むメリット
ドラマを楽しんだ後に原作を読むと、映像では描かれなかった細部やリアルな取材エピソードに触れることができます。
なぜ今『平成犬バカ編集部』を読むべきか
犬好きにとって心温まる理由
犬好きなら誰もが共感できるエピソードが詰まっており、読後には愛犬を抱きしめたくなる気持ちになるでしょう。
社会派ノンフィクションとしての価値
犬を通して社会の光と影を映し出す内容は、ペット本を超えた“平成のドキュメント”と呼ぶにふさわしいものです。
NHKドラマとの相乗効果
ドラマ化により話題性が高まる今こそ、原作を読む絶好のタイミングです。作品世界を二重に楽しめます。
まとめ:犬好きもNHKドラマファンも原作をチェック!
NHKドラマ「シバのおきて~われら犬バカ編集部~」は、犬好きの心をつかみ、犬の現代史の全貌に迫る感動作。その原作『平成犬バカ編集部』は、人と犬の絆を描いた必読の一冊です。ぜひドラマ放送前に読んでみてください。
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