ドラマ「シバのおきて」原作は?片野ゆか『平成犬バカ編集部』を徹底解説!~第2弾 発展編~

原作 発展編 シバのおきて

2025年9月30日から放送スタートするNHKドラマ10「シバのおきて」。
その原作は、片野ゆかさん著『平成犬バカ編集部』(集英社)です。単行本と文庫があり、全18話構成。ドラマは全9回で映像化されます。

この記事では、原作の第4~8話、雑誌が無事に創刊された後、発展していく過程について、ドラマでどんなシーンが期待できるのかを解説します。

👉「第1弾 雑誌誕生編」(第1~3話)はこちら

第4話 ラブレター from 柴犬

ラブレター

雑誌『Shi-Ba』の発刊が好評に終わったことを受け、定期刊行に向けて必要になる新たなスタッフ&スタッフ犬のお話。カメラマン・佐藤正之と、飼い犬・ポジがセットで、スタッフとして参画します。

不妊去勢手術が現在ほど広まっていない時代。手術済みの福太郎と、手術していないポジ。2頭の初対面の時、「はて?」と感じるポジ。同じ雄犬なのに、雄の匂いがしない。でもメスでもない。い。犬の個性の違いが鮮明になります。
また、雌犬を見つけると男性本能が湧き出るポジに対して、人間である編集部社員・宮﨑友美子が熱い視線を投げかけているのも面白いところ。
果たしてドラマではどのように描かれるのか、全く違うシチュエーションになるのか、見所です。

犬の個性の違い、また、犬の撮影と人を撮影するのでは、セッティングや技術が全然違うということも、この章を読んで理解できます。

第5話 時をかける愛犬たち

老犬

メチャクチャしあわせなワンコとの暮らしも、いつかは終わりが来る。。『Shi-Ba』の写真撮影に協力してくれた読者の愛犬の死をきっかけに、編集長・井上もいつか来るその現実を実感します。

犬の生活環境や医療技術の向上などにより寿命も延びる中、犬の高齢化痴呆症(この頃はまだ「痴呆」と言われていました)、介護の問題が浮上してきます。

『Shi-Ba』が季刊から隔月刊へと発展していく。また、柴犬以外の犬種をターゲットにした雑誌も発刊されていきます。その一つが『コーギースタイル』。ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーに次ぐブーム犬。当時の「午後の紅茶」のCMに、キョンキョン(小泉今日子さん)とコーギーが共演しています。

ドラマでは、今の時代背景の中で、犬を巡るどのような社会的課題が描かれるのか、注目です。

第6話 書を捨てよ、犬を見よう

犬目線

「書を捨てよ、犬を見よう」。これは、編集長・井上の熱い想い。愛犬のいわゆる “問題行動” の裏には、愛犬の心の不安が反映されている。飼い主の不安が、愛犬を不安にさせる。愛犬を守れるのは飼い主だけ。「しつけ」の在り方を考えさせられます。

本章はドラマ化するのにももってこいの章です。それは、雑誌編集の中で、4ページ分の空白が出てしまうと発覚したこと!それは編集長・井上の大事な仕事。そんなミスは許されない。。4ページを埋めるために、過去撮影した写真を引っ張り出し、思いついたのが、犬の気持ちを表した川柳「しばせん」。このアタフタした場面はドラマ化にもってこい!
そしてこの「しばせん」が、読者アンケートでも一番面白かったと評価されるのですから、世の中、わからないものです(*^^*)

またこの川柳も、飼い主目線ではなく、徹底的な犬目線。「書を捨てよ、犬を見よう」の精神が流れています。

第7話 スタッフ犬、続々デビュー!

柴犬たち

本章はタイトルの通り、井上&福太郎、佐藤&ポジの幸せそうな姿に触発され、編集部の他のスタッフたちも柴犬を飼うようになり、スタッフ犬としてデビューしていくお話。

その中で面白かったのが、スタッフ犬3号に就任したりんぞー。まだ子犬なので、他の犬たちとの付き合い方を知らず、傍若無人にふるまいます。そんな中、スタッフ犬2号の兄貴・ポジに、“犬の道” を体を持って教え込まれたシーンが注目!
でも、成犬が子犬をねじ伏せている場面は、実写では難しいかもね( ;∀;) 生成動画じゃ興ざめするし。。

前章から本章の中で考えさせられたのは、欧米スタイルのしつけではなく、日本犬に向いたしつけ方があるということ。フレンドリーな欧米犬と違い、日本犬は周囲とは慣れ合わない風情がある。その姿は、日本人とも共通するものがあるようです。

余談ですが、昨日終わった「世界陸上」。選手が一人一人紹介されるとき、海外の選手はとてもフレンドリーな笑顔を返してくれるのに、一番緊張した表情なのは日本人でした(笑) 100m×4リレーで、日本チームが「ワンピースのルフィポーズ」をしたのは面白かったですね(*^^*)

👉「リレー侍 ルフィポーズに会場沸く」(YAHOO!ニュース)より

第8話 兄貴、星になる

星になる

福太郎のお腹を触っていた井上が異変に気づく、、皮膚の一部が弾力を失い、固くなっている。。腫瘍が見つかったのです。

しかしその後、福太郎ではなくポジが、扁平上皮癌に侵されていることが発覚。激痩せし、顔の造作も変わってしまったポジ。モデル犬としての才能をいかんなく発揮したポジは、6歳という若さで、“編集部天国支部” へと異動してしまいます。

本章は、涙なくしては読めません( ;∀;)
原作に掲載されている『Shi-Ba』17号「2月14日、ガンに死す」のポジの写真は、凛とした “兄貴” の姿を見事に映しています。

ちなみに、福太郎の腫瘍は脂肪の塊だったことがわかり、一安心(*^^*)

まとめ:ドラマと原作を両方楽しむポイント

第4~8話では、雑誌が軌道に乗り、スタッフ&スタッフ犬も拡充していく中で、犬のしつけ、犬の高齢化、そしていつかは必ず訪れる死までが描かれています。ドラマで表現するのは難しい場面も多いと思います。原作とは時代背景が異なる今、どのような形で描かれるのかに注目です。

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